hozemiとは？

私は2008年に信託銀行で金融業界人としてのキャリアをスタートさせました。
信託銀行4年目の時に今の活動の根幹となる価値観を形作った出来事がありました。
ある相続人不在の未亡人のお客様がリーマンショック後不安になり、遺言の内容と、書き直しの必要がないか確認がしたいと依頼をくださいました。

お客様の心配通り、このまま相続を迎えると不動産をいくつか売却しないと相続税を納税できない状況と判明。報告のためお客様に連絡したところ、電話に出ず。しばらく経った頃にお客様をお世話しているという女性から銀行の私宛に連絡があり、上司と同行し訪問しました。

状況を伺うと、お客様は半年前に誤嚥性肺炎になり生死の境を彷徨ったそうで、何とか一命を取り留めたものの入院が長引き寝たきりになり、器官を切開したことで喋ることも出来なくなっていました。

状況説明と、おそらくもう戻ることがないであろうご自宅の売却の意思確認のため、お客様が入居している施設に向かい、あいうえお表を使い売却の意思確認が取れ、自宅の売却が進み、約2億円で売却できました。

ご自宅売却から約1ヵ月後にお客様は亡くなりました。葬儀のあと、亡くなる直前に自宅売却を指南していた担当の私が怪しいということでヒアリングを受けましたが、その際にお客様からご依頼を受けて売却に至るまでの経緯と、現状の財産状況を説明し、結果として相続税がかなり少なくなっているという報告をしたところ、逆に非常に感謝されました。

もし私が相続に詳しい信託銀行員ではなく普通の銀行員だったらこの時の件は何も判断できなかったでしょう。相続を学び、キャッシュフローの算出や、税金、不動産、全てわかっているからこそ提案ができました。

不動産を売却した資金で納税をして、余ったお金でまた次の相続対策や保険、資産運用商品を購入してくださるという流れが生まれました。 私自身、保険募集人になった今、この時の経験から、相続についてもっと深く学べる場を作りたいと思いました。保険募集人が相続を扱うことで実はお客様の一族全体にとって銀行員以上にメリットをもたらすことが可能になります。 そしてビジネスに好循環が生まれるようになります。

お客様一族のために、そしてこれからさらに進んでいくであろう高齢化社会へ向けて、高度な金融実務で財産よりも大切な物をお守りできる保険募集人がひとりでも多く増えて欲しいということが当社の願いです。

代表取締役上田 栄彦