株式会社hozemiの上田栄彦です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。
今日のテーマは「セミナー営業のメリットとデメリット(後編)」です。前回はセミナー営業のメリット、爆発的な生産性について書きました。
今回はデメリットについてお話ししたいと思います。
セミナー営業のデメリット
1. 継続的にセミナー集客をしなければならない
セミナー営業の最大の課題は、セミナー集客を継続しなければならない ことです。
セミナーには 職域(会社主催)・ダイレクトメール(DM)・広告・自治体や教育委員会と提携など、さまざまな集客方法がありますが、これらはずっと続けなければならないという宿命があります。
例えばDMで集客している場合、DMや媒体への広告を打ち続けなければ次の商談につながらないため、広告費を継続的に投入する必要があります。
セミナー営業から紹介営業に展開できれば良いのですが、紹介から契約した人でないと紹介は極端に出づらいというのが紹介営業のセオリーです。
また、セミナー営業ではセミナー講師から先生ポジションの影響力を使って商談することが多いため、紹介をお願いする行為自体がそれまでの流れとポジションのギャップが発生して成功率が低くなる傾向にもあります(これは人によります)。
2.生産性が高すぎて他の販路開拓を怠るリスク
自治体や教育委員会のセミナー、職域、有力な税理士事務所など、単一の強力な紹介元にマーケティングが依存している場合、何らかの理由で取引停止(出禁)になると大きな販路が途絶えて収益が一気に途絶えるリスクもあります。
これは私自身が経験した本当に恐ろしい経験です。
私は2017〜2019年に一社の大きな法人(キーマン)内での社内セミナーに依存して毎年COTやTOTを達成していました。
一回のセミナーで初回訪問が2件前後入るので、そこで10回セミナーをやれば初回訪問20 → 10〜15件の相続案件が決まるというとんでもない生産性のセミナー営業でした。
その時は毎日18時に家に帰り、週休2日どころか3日の時もありました。
ところが2020年、コロナ禍の余波でそのセミナーできなくなり販路が完全に途絶え、なんと半年間新規の紹介がゼロになったのです。
3年も同じキーマンからご紹介をいただき続け、調子悪くてもCOTという状況が続いていたため他のキーマンを開拓するなど考えもしませんでした。
TOTになったら見込客に困らないと思っていたのですが、それが全否定されコロナ禍で先が見えないこともあり、毎日震えていたことを覚えています。
この悪夢のような経験は私のマーケティング戦略に重要な教訓を残してくれました。
今ではキーマンを7社に分け、一つの販路からの紹介がどれどけ多くとも他のキーマンとの連携は欠かしたことはありません。
3. ターゲティング、紹介が難しい
セミナーは「広く集客できる」というメリットがある反面、属性がバラバラになりやすい という課題があります(職域やコミュニティマーケティングを除く)。
例えば「子育て世代向けマネーセミナー」として集客しても、参加者の収入・職業・家族構成が異なるため一律の提案がしにくい という問題が発生します。
ターゲットが明確に絞りづらいため課題解決方法がバラバラのため提案が洗練されにくく、紹介も生まれにくい というデメリットがあります。
紹介が生まれにくいということは、他の販路がない限り一生セミナーを打ち続けなければいけないということです。
4. 高コスト体質になりやすい
セミナー営業には 広告費やDM発送費などのコストがかかることがあります。
保険営業の利益率を考えると、広告宣伝費で例えば20-40%かかったとすれば効率が良いマーケティングとは言いづらくなってしまいます。
長期的に見て利益を確保しながら運用できるかどうかを慎重に判断する必要があります。
ただし、これは紹介営業のコミュニケーションコスト(紹介依頼の精神的ストレスや会食の時間、ストレスなど)と比較して安いか高いか判断するものだと思いますので、例えばセミナー営業の粗利率がたとえ60%と低くても、本人としては紹介営業のコミュニケーションコストを支払うよりマシ、全く問題ないということもあります。
※個人的には利益率の高さと生産性の高さが保険ビジネスの醍醐味の一つだと思ってますので、コストのかかるマーケティングは改善の余地があり、マーケティングコストの削減や粗利率の高い販路開拓を怠る理由にはならないと思っています。
DMや広告によるセミナーの生産性とリスク
ここまでデメリットについて話ししてきましたが、DMや広告を活用したセミナー営業の爆発的な効果はやはり見逃せません。
例えば外資系生命保険会社で長年トップを取り続けている募集人の方で、法人向けにDMを送り続けそこから事業承継セミナーを開催し、TOTの数倍という驚異的な売上を達成している方もいます。
また、オンライン広告や自治体とのタイアップを活用し、年間何百回ものマネーセミナーを実施し、TOTの何倍もの個人保険成約を獲得した募集人もいるという話もあります。
このようにDMや広告を活用したセミナー営業は、紹介を前提とせずに成果を上げる手法として確立されつつあります。
ただしその反面、広告費やDMコストをかけ続けなければならないため、継続的な負担 も大きくなります。
また、普段紹介ではアプローチできない大口顧客との接点を作れる反面、リストが尽きれば売上が急落するリスク もあります。
成功するセミナー営業のポイント
セミナー営業を成功させるには、紹介が生まれる仕組みを作ることが重要です。
例えば企業の職域でセミナーを開催する場合、その企業内での信用が高まるため、社員同士の紹介が生まれやすくなる という特徴があります。
またセミナーの参加者から「会社でセミナーを開いてほしい」という依頼が来ることもあり、そこから新たなマーケットを開拓することも可能です。
また、DMや広告に頼る場合でも、ターゲットを明確にすることが重要 です。
ボヤッとしたマネーセミナーではなく、例えば前述したとおり事業承継のニーズがある中小企業経営者向けに特化したセミナーを開催することで、成約率を高める ことができます。
まとめ
セミナー営業は、生産性を高め、商談数を増やせる有効な手法です。
しかし、
・集客を継続しなければならない
・ターゲットを絞りにくい
・コストがかかる
というデメリットもあるため、長期的な視点で戦略を立てることが重要です。
- 短期間で商談数を増やすには有効
- 紹介が生まれる仕組みを作る
- DMや広告を活用する場合は、高コストを覚悟する
- 職域展開など、ターゲットを明確にしたセミナーが成功しやすい
- DMセミナーは強力だが一つの販路に依存するとリスクが大きい
このようなポイントを意識しながら、自分に合った形でセミナー営業を活用してください。





