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保険商談で「感情」と「ロジック」、どちらが大事か?

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こんにちは。hozemiの上田です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。

今回は、
保険商談で「感情」と「ロジック」、どちらが大事か』というテーマでお話ししたいと思います。

保険商談とは保険に加入してもらうための提案商談です。

多くの方はライフプランの話をして、その中で考えられるリスクについて生命保険で守りましょうという提案が一般的になると思います。

あるいは老後の資金として積み立てをしてそれを生命保険で実現しましょう、という提案になることもあるでしょう。

その中で、「感情」に訴えかけるものと「ロジック」で訴えかけるもの、どちらが大事かというテーマです。

募集人が若ければ若いほど、お客様の感情に訴えかけるのは難しいと思います。

私も35歳以下の若手募集人向けの勉強会を開催していますが、感情を動かすような商談をしている人に挙手を求めても、ほとんど手が挙がりません。

最近は特に、FP相談やキャッシュフロー表を使った商談が主流になってきているのではないかと思います。

どちらかといえば、数字やロジックの話に傾きがちです。

一方で、古き良き時代の保険屋さん、あるいは私の前職である外資系保険会社でも、商談中にお涙ちょうだいの話をしてお客様や配偶者が涙を流すような商談をして感動してもらい、「保険っていいね」となって成約に結びつく。

そういった劇場型の商談を展開している方もいます。しかしながら最近ではそういった商談は少なくなってきているように感じます。

ロジック偏重の現代における「感情」の重要性

では結局どちらが大事なのかというと、大前提として、どちらも大切です。

ただ昨今はロジック偏重の傾向が強いため、感情に重きを置いた方がバランスが取れると感じています。

ロジックの話しかしていない人に対しては、感情に訴えかける商談をした方が効果的なのではないかと思います。

生命保険加入の動機は「非ロジカル」?

なぜ感情に訴えかけた方が良いのかというと

『そもそも生命保険に加入する動機がロジカルではないから』だと私は思っています。

第三分野であれば、自分が動けなくなったときに自分が困るから、リスクヘッジとして保険に加入するというのは論理的な話です。

しかし死亡保障は自分が亡くなった後に家族、つまり他人に対してお金を残すものであって、その義務は本来ありません。

倫理的なものや感情的なものであって、論理的な動機ではないのです。

お金を払ってお金を遺すというのは本来不合理なことだということに、我々は気付かなければなりません。

現在の年金制度や遺族年金などを考慮すれば、厚生年金に加入している家庭であれば大抵の生活は賄えます。

そう考えると、民間の保険に加入することは合理性の面から見ると説明が難しい行動です。

つまり合理では判断できないものを人は感情で判断しているということです。

生命保険、特に死亡保障は感情の側面に訴えることでお客様は決断しやすくなる。それは間違いないと思っています。

保険加入の3つの主な動機

お客様が保険に加入する三つの主な動機は以下の通りです。

  1. プロスペクト理論(損失回避バイアス)
  2. 投資行動におけるテールリスクのヘッジ
  3. 感情的動機

1.プロスペクト理論と損失回避バイアス

まずプロスペクト理論とは、人が不確実な状況で意思決定を行う際、感情や心理が合理的判断を妨げるという理論です。

人生は基本的に不確実ですから、感情や心理で物事を決定する傾向が強くなります。

損失回避バイアスとは、得られる利益よりも失う損失に重きを置いてしまう心理のことです。同じ金額でも、失うリスクの方を人は大きく見積もってしまう。

この傾向を踏まえると、家族が経済的に困窮する可能性や今の生活水準を落とさざるを得ないことを訴えた方が、保険に加入してもらいやすいというわけです。

2.テールリスクのヘッジ

次にテールリスクのヘッジとは、確率は非常に低いものの起こった場合に破滅的な損失を招くリスクを保険でカバーする(特に死亡と障害)という考え方です。

例えばリーマンショックのような、百年に一度の出来事に備えるというのは、投資行動としては極めて合理的です。

ちなみに保険の本質としてはこのテールリスクをヘッジするための商品なので、これを深く語らない商談をしている方は保険の本質を理解していないか、保険営業の醍醐味ややり甲斐を取り損ねている可能性があります。

3.最も重要な「感情的動機」

そして三つ目の「感情的動機」は、たとえば自分の子どもが、自分の死後に路頭に迷うかもしれない、行きたい大学に行けない、教育を受けられない、というような現実をしっかりと考えてもらうことです。

こうした感情を湧き立たせることで、保険に加入する動機を強くすることができます。

保険加入の1番の動機はここになります。

このように保険加入の動機はほとんど感情的なもので、自分がいなくなっても家族を守りたい、子供たちに幸せになってほしいという尊い感情、愛情の基に人は不合理な決断をするというのが私の持論です。

遺族年金の金額と保有資産の額から必要保障額を出して収保(家収)の金額を算出する、などというデジタルなアプローチでは決して訴求できないニーズです。

「かっこいい商談」よりも「売れる商談」

顧客の感情を揺り動かして共感させるような浪花節の商談はダサい、かっこ悪い、気恥ずかしい。
CF表を使ったコンサルティングセールスがプロっぽくてかっこいいし楽。

そんなことを思っている方がもしいたら、認識を改めた方が良いでしょう。

かっこいい商談が売れる商談ではないですし、お客様が保障を持つのに最短最速であることが我々の価値であり使命です。

スマートにやろうとして人が動かなかったり我々の本分である保障が売れなかったら、その方がずっとダサくて恥ずかしいことです。

保障を訴求すること、お客様に保障の必要性について気付いて動いてもらうためには、感情的なアプローチの方が適していると私は考えています。

お客様に合わせたアプローチの重要性

またお客様によっては感情で訴えた方が良い方と、論理で訴えた方が良い方がいるのも事実です。

例えばドクターなどは非常に頭が良く、代々医者の家系で、子どもも医学部に進学するのが決まっているという方も多くいます。

そういった方は、「自分が死んで、子どもが医学部に行けなくなるのは絶対に避けたい」と考えています。

ですので、「あなたが死んだら教育費が足りませんよね? じゃあこれだけの保険に入りましょう」と話すだけで終わってしまうケースもあります。

経営者も同様です。

経営者が亡くなったり動けなくなったりしたときに、資金繰りが詰まって会社が回らなくなるリスクに備えて、保険でカバーしておくのは合理的な行動です。

事業継続という目的が明確なので、論理的に進めた方が早いケースもあります。

一方で多くの方は「自分が死んだ後のことなんてなんとかなるだろう」と思っています。あるいは気付かないフリをしています。

そういった方には「なんとかならない現実」や「誰がどんな苦労をするのか」ということをしっかりと想像してもらう必要があります。

そしてそれは論理ではなく感情でアプローチすべき部分です。

ただし見たくない現実を突きつけるためには、変な空気にならないような、顧客に嫌われないような聞き方や商談展開にしなければなりません。

これに関してはスキルやテクニックがありますので、研鑽を続けていただきたいと思います。

感情に訴える商談がもたらす高い顧客満足度

私の経験上、論理偏重の商談よりも、感情の比重が高い商談の方がお客様の満足度が高くなる傾向があります。

数字だけをいじるだけの商談ではお客様は満足しません。

商談のあとで

  • 「家族のことを改めて考えるきっかけになった」
  • 「人生について振り返る、良い時間になった」

といった感想をいただくことがあります。

そうした商談の方が、実は満足度も高くなり保険の単価も上がりやすく、紹介も出やすくなります。

そのため感情のパートは商談に必ず組み込んだ方が良いと思っています。

これは個人保険だけでなく、法人や相続に関する商談でも同様です。

たとえば相続においては、お子さんに対する想いや、一族を引き継いできた責任や覚悟といった部分を、しっかりとお聞きする時間が必要です。

ぜひ感情的なパートを商談に取り入れてみてください。

AI時代を生き抜く保険募集人の戦略

CF表を作って、「死亡したらいくら足りなくなるか。その差額を保険で補いましょう。保険料はこのくらいです」というような流れは超デジタルな単純作業です。

今後こうした商談はAIに取って代わられる可能性が高くなっています(取って代わられないかもしれません)し、お客様から選ばれない可能性もあります。

だからこそ、感情的な部分、お客様の心を動かすパートをしっかりと商談に組み込まないと、AIに勝てなくなる、もしくは「話していて楽しい」「安心できる」と感じてもらえるような競合の担当者には負けてしまいます。

さらに将来的にはAIアバター募集人が登場して、見た目が洗練されていて対応力にも優れたAIが、ロジカルに、金額も精緻に計算してくれる時代が来るかもしれません。

そういった未来も見据えると、感情的なパートを商談に取り入れておくことはますます重要になるのではないかと思います。

特にオンライン商談では、どうしてもデジタルな話に寄りがちです。

しかし、オンラインだからこそ感情的なパートをしっかり入れて、お客様の心を動かすようなコミュニケーションを心がけていただければと思います。

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