hozemiの上田です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。
私は保険募集人として11年目になりますが、長くやっていると「何をやってもうまくいく時期」と「何をやってもうまくいかない売れない時期」というものが必ず存在します。
年間を通じても波がありますし、三年ごとに大きな波が来るという人もいるかもしれません。
正直うまくいく時期は何をやっても成果が出るのでその時期に何をするかはあまり関係ありません。
むしろ大事なのは、うまくいかない時期にどんなことを考えて何をするかです。
売れない時期にやったことこそが、次に訪れる好調期に爆発的に成果を出せるかどうかを左右します。
私の場合は扱う案件が複雑で商談が半年や1年など長期にわたるものが多いため、成約数は少なめです。
さらに複数のビジネスを同時に進めているので保険営業で週に10件、20件動くような営業スタイルではありません。
ですから月に成約1件というのも珍しくなく、2回連続で失注すると3ヶ月連続で契約ゼロ、ということもあります。
しかし、例えそうなったとしても私は焦らないようにしています(単価が高いビジネスだからというのは否定しませんが)。
保険募集人を長く続ける上では、『必ずうまくいかない時期が来る』という前提で全体のリズムを組むことが重要です。
うまくいかない時期にどう準備するかで、次の好調期の成果が例えば通常1.5倍のところを2倍、3倍に伸ばすことも可能になります。
実際成果を出し続けている募集人の多くはこのような考え方で活動している方も多いのです。
私自身は売上に波があるタイプなので、「売れない時期が来たな」と認識したら迷わず売れない時期の活動に切り替えるようにしています。
では具体的に何をするか。ここから「売れない時期にやってよかった5つのこと」をお話しします。
1. 自分と向き合う
まずは
「なぜこの仕事をしているのか」
「なぜ売れたいのか」
を改めて考えることです。
結局うまくいく時もうまくいかない時も自分だけで仕事の流れをコントロールできるわけではありません。
人がいい紹介やビジネスチャンスをくれるからこそ成果につながります。
だからこそキーマンやお客様から、常に「この人は信用できる」「応援したい」と思われるかどうかが重要です。
例えば「保険屋の上田がいる」と思い出してもらい、声をかけてもらえるか。応援してもらえるか。
そのためには「この仕事をなぜやっているのか」「なぜ売れたいのか」という理由をお客様やキーマンに納得してもらえるように言葉にして伝える必要があります。
もし自分が邪(よこしま)な気持ちで仕事をしていればなかなか応援されません。
逆に「この人は頑張っている、勉強している、信用できる」と思ってもらえれば自然と紹介や後押しをもらえます。
だからこそ、自らをしっかりと見つめ直して言語化することが大事なのです。
私自身、紹介が全然来ない時期などを振り返ると二、三ヶ月前の自分の伝え方や雰囲気が「この人には紹介したくない」と思わせていたのではないかと気づくことがありました。
そうならないように、言葉も態度も含めて自分がなぜこの仕事をしているのか、なぜ売れたいのかを正直に伝える。これが売れない時期にやってよかった一つ目のことです。
※『なぜ売れたいか』は人から応援されるために必ず伝えなければいけないことです。
売れることを自分が肯定して、人からも肯定、応援されるようになりましょう。
2. キーマン開拓・関係構築
売れない時期にやってよかったこと。2つ目は『キーマン開拓と関係構築』です。
売れている時期は商談で忙しく、なかなか新しいキーマンと会う時間が取れません。
だからこそ時間がある時期に動くことが重要です。
お客様をたくさん抱えている人、リストを持っている人、あるいは自分を応援してくれそうな人と関係を築くことに時間を使います。食事やゴルフに行ったり勉強会を主催したり参加したり。
こうして関係を広げておくといざ流れが良くなった時に紹介がスムーズに出やすくなります。
キーマンとの関係で大事なのは『単純接触効果』です(特定の人や物事に繰り返し接触するほどその対象に対して親しみや好意が増す心理現象)。
会ったり連絡を取れば紹介は出ますし、接触がなければ紹介は出ません。
ですから時間のある時期にこそキーマンとの接触を増やすことが重要なのです。
3. 勉強
売れない時期にやってよかったこと。
3つ目は『勉強』です。
多くの募集人の方々が勉強を嫌っているのはよくわかっています。それでも、だからこそ売れない時期には勉強を強く推奨します。
私が最初に売れない時期を経験したのは31歳、募集人1年目の売出しから半年経った頃です。
イニシャルマーケット(ベースマーケット)を回り切って紹介が途切れ、行く先がなくなりました。
当時私は売上で支社で一番、同期でも一番、全国でも上位1%、そして歴代新人約10,000人のうち8位という成績を叩き出していましたが、それでも行き先がないことに強い違和感を覚えました。
『保険営業で成功するには、営業やFPの知識だけじゃなくてもっと別の分野を学ぶべきなんじゃないか?』
私はこんなことを考え始めました。
そしてそんな時に出会ったのがマーケティングコンサルタントの平野でした。現在私と一緒にhozemiを運営している取締役の平野です。
当時彼の勉強会でマーケティングと出会ったことが転機となりマーケティングを必死に勉強しました。
私の解釈では、マーケティングとは
『誰に何を売るか、どのように知られてどう選ばれるか』
これを自ら定義することです。
その結果見込客発見がスムーズにできるようになり、紹介も安定して出るようになりました。
売れない時期に必死に自分の足りない部分を探し、学習した経験は大きな財産になります。
見込客がいない、商談がうまくいかない、単価が上がらない
――募集人が悩む理由は大体この三つですが、いずれもマーケティングで改善できます。
その後も相続や法人分野を学び直し、相続では銀行員時代以上に詳しくなり、法人では財務を深く学び直しました。
時間のあるタイミングで勉強し、次の商談に備えてレベルアップすることは本当にマーケットを上げるにあたって非常に有効だと思います。
4. 既契約の保全
見込客発見がうまくいかない時期には、保全活動に力を入れることが最も有効です。
保険営業は紹介ビジネスであり、一人のお客さんが新しいお客さんを連れてきます。
誤解を恐れずに言うと、既存のお客様は一人一人が『新しい販路』なのです。
例えば300人のお客さんがいて、そのうち三分の一が年に一度紹介してくれればそれだけで100件。
十分に回りきれないくらいの数になります。行き先がなくなるということは本来あり得ません。
それでも紹介が出ないのはお客様との関係が断絶しているからです。
だからこそ保全を通じて関係を温め直す必要があります。保全のきっかけは何でも構いません。
資産運用の話でもいいですし、家族登録サービスでもいい。
大事なのはお客様が聞きたいことを提供することです。新商品の案内のように自分都合の話は逆効果です。
具体例として平野が個別コンサルで担当したキャリア20年のベテランの募集人がいます。
そのベテラン募集人のTさんは2020年コロナ禍で足が止まってしまい、そのまま成績が低迷していました。
Tさんは平野のアドバイスで、まず保有顧客(1,300軒)の保全から始めました。
その結果、保全からの紹介で年間60〜70件成約し、社内表彰も達成することができました。
キャリアの長い方ほど保全は強力な武器になります。
5. 基本動作の確認
売れない時期にやってよかったこと。最後は基本動作の確認です。
調子が悪い時というのはたいてい基本が崩れています。
保険営業はシンプルで、
見込客発見 → 初回訪問 → ファクトファインディング(実情調査) → ニーズ喚起 → プレゼンテーション → クロージング → 申し込み → 紹介入手、
という流れが基本です。
この一連のセールスプロセスを、一つひとつ目的を達成しながらできているかを振り返ります。
- 余計な話をしていないか
- 必要なことを飛ばしていないか
- クロージングや紹介依頼をなあなあにしていないか
また
- セールスプロセス外の活動
- 保全やキーマン開拓
も崩れていないか確認します。
基本動作をきちんとやっていれば、成果がゼロになるほど落ち込むことはほとんどありません。
売れない時期というのはこの基本から外れてしまっていることが多い。だからこそ基本動作に立ち返ることが復活の近道になります。
募集人は多くの場合、商談の上流工程にあたる見込客発見、紹介依頼、マーケティング、ブランディング、プロモーション、キーマンとのコミュニケーションなどの活動に生産性を左右されています。
うまくいかなくなった時は、順調な時にやっていた上流工程を疎かにするか、かけていた時間・コスト・エネルギーを減らしてしまった場合が非常に多いのです。
自分の売上の源泉がどこなのか。
つまり自分の基本動作がどこに当たるのかを把握することは保険募集人という事業を継続する上で非常に重要なことです。
皆さんもご自身の基本動作、生産性を最も高めている活動が何なのか振り返って再定義してみてはいかがでしょうか。
まとめ
- 自分と向き合う
- キーマン開拓、関係構築
- 勉強
- 既契約の保全
- 基本動作の確認
以上が売れない時期にやってよかった5つのことです。
ちなみに当たり前ですが、売れなくなる前からこれらをコツコツ続けていると、売れない時期が来ないようになります。
今よりもう少し売れたい方、スランプに陥っている方は参考にしてみてください。





