hozemiの上田です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。
今日は「保険募集における担当者の価値とは何か?」というテーマでお話ししたいと思います。
Twitter(今はX)でもよく話題になりますが、『商品で売るのか、担当者の価値で売るのか』、ひいては『一社専属と乗合代理店のどちらが良いのか?』という議論がたまに出てきます。
最近もXでこの話題が盛り上がっていたので、それに便乗してお話しします。
まず最初にお断りしておきたいのは、代理店が良い、専属が良いとかいう話ではないということです。
いま居る場所で全力を尽くすことが最も大切なことです。
担当者売りと商品売り、それぞれの良さ
専属か乗合代理店か。
これは環境や向き不向き、売上の上げやすさといった募集人都合の話はもちろんありますが、お客様にとってどちらが良いも悪いもありません。
以前も「担当者売りと商品売り」というテーマでお話ししたかと思いますが、それぞれに素晴らしさがあるということです。
(参考)商品売りと担当者売り
https://hozemi.co.jp/column/2025-01-21/
さて本題ですが、今日はお客様に対して募集人がどのように価値を発揮していくか、そして募集人の価値が高いとお客様にどんな貢献ができるのかという視点でお話しします。
最初に申し上げておくと、私は『募集人の価値で勝負する』ことを信条とし、募集人向けのセミナーや講座でも常日頃からそう話しています。
乗合代理店に所属して複数の商品を扱っていますが、正直に言って保険料や商品内容のわずかな違いについては、顧客のニードや顧客満足を満たすのにそこまで大きく貢献しません。
また商品スペックが低くて顧客が不幸になったという話は聞いたことがありません。
担当者によって何が変わるのか?
まず私が考える価値の高い理想の担当者像をお伝えすると、『最速でお客様にリーチして、適切な保障をお届けし、なおかつ売れ続ける募集人』です。
『最速、適切、売れ続ける』の定義は人によるので解釈は皆さんに任せますが、これを実現するためにがんばっている募集人はどこに所属しようとも、みな等しく素晴らしく輝いていると思います。
さてここからは一般論です。
担当者が違うと何が違うのか。
まず一番よく分かる違いは「提案内容」です。
全員が同じ提案内容であれば、保険料の安い商品は顧客にとって価値があるかもしれませんが、そもそも人によって提案内容が全く違うのです。
同じお客様に同じようにヒアリングしても、募集人によって提案内容は大きく異なります。
保障額も保障内容も保険料もライフプランニングも全く変わります。
保障内容としては最終的に収入保障保険、終身または養老(積立)、医療、障害介護、そして特定疾病という五種類の保障をフルコースでつける方が多いかもしれせん。
ただ最終的な着地は同じでも、そこに至るまでの考え方が募集人ごとに異なります。
死亡や第三分野の保障額も大きく変わりますし、60歳、65歳でいくら貯めるか、そしてその手段がまるで違います。
円建か米ドル建か変額か、あるいはNISAや投資信託、不動産か。
これらは募集人の価値観により全く異なります。私は変額保険での積立はあまり提案しません。
投資信託でいいのでは?と考えています。ただそれは一つの考え方であり絶対ではありません。
変額で積立した方が良いという意見も理解していますし、お客様がどの方法で一番幸せになるかは誰にも分かりません。
提案内容が変わる理由の一つは、「保障のニード喚起」ができるかどうかです。
最近は特に死亡保障のニード喚起ができない募集人が増えていると聞きます。
また障害介護といった第三分野の保障ニードを喚起できる募集人も非常に少ない。
こうしたニーズを潜在化させたまま契約を進めてしまうと実際に保険事故が起こった時に必要な保障が足りず、お客様が経済的に困るという事態も起こり得ます。
募集人の価値が現れるその他のポイント
保全対応
そして次に、募集人の価値は「保全」にも現れます。
保全対応にエネルギーをかける募集人もいれば、そうでない人もいます。
これは営業戦略にもよるので保全に力を入れれば良い担当者だと単純に言えるものではありませんが、保全の書類を顧客が依頼しても対応が漏れる、遅れるようなケースが実際にあるのも事実です。
営業戦略上で保全にエネルギーを注がないのもありと言えばありだとは思いますが、顧客から見ればおそらくハズレの担当者、価値の低い担当者でしょう。
特定の顧客属性への対応力
さらにもう一つ、募集人の価値が発揮されるのが「特定の顧客属性への対応力」です。
高所得サラリーマン、ドクター、個人事業主、士業、スポーツ選手などは、一般的なサラリーマンとライフプランニングが異なります。
税務や将来設計への理解、その属性の顧客との折衝経験があるかどうかで提案の質は非常に大きく変わります。
私はこうした属性の方々への提案や分析が得意でご紹介をいただくことが多いためコンサルティング経験も多く、職業の特性やその人たちの価値観を踏まえた提案を心がけています。
加えて法人経営者や個人事業主といった「ビジネスパーソン」のお客様にとっては、誰が担当するかでさらに結果が大きく変わります。
法人顧客には複数の募集人がついていることも多いです。
専属・乗合代理店問わずなぜ複数と付き合うかというと、社長は担当者ごとのレベル感に差があると分かっているからです。
経営者によりますが、特にビジネスマッチングや人脈紹介ができるかどうかは大きな差になります。
顧客紹介、案件紹介、税理士や弁護士の紹介、事業提携の話などお客様のビジネスを守る・発展させるための人脈や情報を提供できるかどうかは担当者の実力次第です。
私もそうですし、周りのTOTの方々は自分の法人顧客に対して全力で人脈を投入し、場合によっては数千万、億単位で売上や税負担が変わることもあります。
お客様もそれを理解しているので、「誰と付き合うか」は非常に慎重に判断されます。
ビジネスマッチングだけでなく専門コンサルティングも担当者の価値としては非常に強力です。
たとえば借入、ファイナンスや資金繰り、キャッシュフロー管理、福利厚生、人事戦略、さらには事業承継や相続。
こうした分野においては担当者の知識と経験に大きな差が出ます。というかほとんどの人ができません。
ここに強みを持つ募集人はお客様にとって極めて価値が高く、結果として契約も獲得しやすくなります。
資産や売上が多いお客様ほど
『あなたと付き合うとなんのメリットがあるの?』
『あなたは何ができるの?』
といった付加価値で選ぶ傾向があるのです。
それに答えられない募集人は選ばれません。
募集人が磨くべき価値
だからこそ私たちは常に『自分がお客様に何を提供できるのか?』という意識を持ち、知識・スキルを磨き続ける必要があります。
これは富裕層に対して保険以外の付加価値を発揮することが重要という話ではありません。
一般の個人顧客に対し、そもそも生命保険とライフプランニング、ファイナンシャルプランニングといった本業でどう役に立つか、何ができるか突き詰めるのが最も重要です。
本業で役立つことができればどこの会社に所属していようと、どんな商品を扱おうと、顧客に最大貢献できることは間違いないと思います。
商品売りの最大の欠点
最後に商品売りの最大の欠点をお伝えします。
商品の強さや保険料の安さに依存すると、その商品が弱くなった時(金利、税制、業法)には、自力で顧客開拓をして自力で売る力が失われているという点です。
例えばバレンタインショックによって万単位の募集人が廃業に追い込まれたことは記憶に新しいですね。
一時払や変額の運用売り、4損や6損などの商品や税制に寄りかかりすぎるのは健全ではないと思いますので、自分の腕で、自分のコンサルティング力と営業力で戦うことをおすすめします。





