COLUMN

「保障で売る」という保険営業の基本に立ち返るーー代替できない価値をどう伝えるか

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株式会社hozemiの上田栄彦です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。

保険商談においてお客様にどの話題からアプローチするべきか。

昨今では新NISAや年金不安を背景に、資産運用の提案は話が理解されやすくスムーズに進む一方で、「保障」という保険ならではの価値を伝えることが後回しになるケースも少なくありません。

しかし本当にお客様のためになるのは「保障が必要かどうか」を一緒に考え、その判断材料を提供することです。

今回は「保障で売る」という視点から、商談の進め方や成約率を上げる具体的な方法を考えます。

「保障で売る」とは何かーー保険営業の本質を考える

資産運用の話題が優先される現状

保険営業では資産運用の提案から話を始めるケースが多いのが現状です。

資産運用について聞きたいというニーズは顕在化しているため「お金が増える可能性」というテーマは分かりやすく、前向きに話を聞いてくれます。

一方で、特に「死亡保障」の話は「自分が死んだ後の家族」に焦点を当てるため心理的なハードルが高くなりがちです。

しかしながら「保障」は保険でしか提供できない価値です。

資産運用は投資信託等の有価証券、不動産などで代替可能ですが、死亡保障や障害保障といった機能は保険以外で実現することはできません。

資産運用したいというニーズは有価証券でも叶えられますが、自分が死んだ時に家族を経済的に守りたいという願望は保険でしか叶えられないのです。

ライフプランニングの現場で『自分に何かあった時には家族のためにお金を準備しておきたい』という言葉さえ聞ければ保険契約はほぼ確定するので、保障は成約率を引き上げる強力な武器なのです。

だからこそ営業マンとしては「保障」という軸をぶらさないことが重要です。

商談の3つのフェーズ――成功に向けた段階的アプローチ

「いきなり商品提案、高額提案をしない」という基本的なルール

営業マンが陥りがちなミス

営業マンとしてとりあえず変額保険で月5万円や10万円の保険をドカンッ!と見せて「年利6%で増えます!」という商談をしたくなる気持ちは理解できます。

しかし商品ありきでいきなりそのような提案をしてしまうと、お客様が「本当に保険がそこまで必要なのか?」と感じ、商談がまとまらないことが多いのです。

保険に加入することすら決まっていない段階でいきなり月5万円や10万円の保険を提案するのは、例えば自動車を買うかどうかも決めていないのに、いきなり1,000万円の高級外車を提案されるようなものです。

「まず車が必要かどうかを考えるところから始めたい」と思うのが普通ですよね。
保険の商談もこれと同じです。

お客様に納得してもらうためにはまず「保険が必要かどうか」をじっくり考えてもらう必要があります。

そして必要性が理解された上で、適切な保険商品と保険料を提示する。

この順序を守るだけで商談がスムーズに進むようになります。

フェーズ1――「保険が必要かどうか」を考えてもらう

商談の最初のステップは、「保険が必要かどうか」を一緒に考えることです。

この段階では、まだ具体的な金額や商品について話す必要はありません。

お客様が「自分や家族にとって、保険が必要かどうか」を判断するための材料を提供することが目的です。

このとき具体的なシナリオや数字を提示するのが効果的です。

たとえば、
「万が一の時に家族の生活費や教育費はどう確保するのか」
「そのときに必要な金額はいくらか」
といった形で、現実的なリスクを想像してもらいます。

ちなみにその際に社会保障の話は必須になります。

フェーズ2――掛け捨てか積立か、あるいはその両方かを決める

次に進むのは掛け捨ての保険にするのか、積立型の保険(終身保険や養老保険など解約返戻金のあるタイプをここでは便宜的に積立型と呼びます)にするのか、あるいはその両方を組み合わせるのかを決める段階です。

この選択肢はお客様のライフプランによって大きく変わります。

大切なのは積立型で大きな保険料を預かることではありません。

必要な保障額を確定させ、それを空っぽの器(掛け捨て)で埋めるのか、中身の入った器(積立型)で埋めるのか。

それをお客様のライフプランと連動させることです。

フェーズ3――保険料を決める

掛け捨ての保険のみにした場合は保険料はシンプルに確定しますが、積立型の保険を加える場合は、将来必要な資金に応じた設計が必要です。

たとえばお子様の教育資金やご自身の老後資金を見据え、保険で準備する金額(解約返戻金)を設定します。

その上で、その金額を達成するための毎月の保険料を計算し、お客様に提示します。

このプロセスでは将来のライフイベントや資金計画を具体的に描きながら提案を行うことが重要です。

「今支払う保険料がどのような形で家族や自分を守るのか」をイメージしていただけるように話を進めましょう。

お客様に「考える場」を提供するという営業の本質

プルデンシャルで学んだ考え方

私が前職プルデンシャルで教わり今でも大切にしている価値観が、我々の仕事の本分は保険を売ることでもライフプランを描くことでもなく、『お客様に考える場を提供する』ということです。

保険に入るかどうかを決めるのはお客様自身ですし、保険料を支払うのもお客様です。

我々営業マンができるのは「保険が必要かどうか」を真剣に考えてもらうきっかけを作ることだけです。

保険事故が起こった場合に何が必要なのか、そのリスクに対してどのように備えるべきなのかを一緒に考える。

それでも考えていただけない場合や考えた結果「保障は不要」と結論づけられた場合でも、それはお客様自身の選択であり営業マンが関与できる部分ではありません。

お客様の人生はお客様の選択の連続で構成されており、我々の仕事は最良の選択ができるよう手伝うことだけなのです。

保障は掛け捨ての保険で資産運用はNISAやiDeCo、有価証券投資などの資産運用という結果になり高い保険料を預かれなかったとしても、保険事故が起こった時にお客様が困らない状況を作れたのであれば我々保険屋としては『勝ち』の商談ではないでしょうか。

まとめ:保険営業の未来を切り開く「保障提案」

「保障で売る」という営業スタイルは保険営業の本質そのものです。

綺麗事だけでなく、保障提案は代替商品がないため失注率を大幅に下げる(成約率を大幅に高める)ための最強の提案だと私は考えています。

保険営業マンとしての役割を再認識し、「保障」という軸を外さない営業スタイルを確立することで営業マンとしての力量も上がり、なおかつより多くのお客様に安心を提供できるはずです。

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