COLUMN

お客様が亡くなったときに保険募集人が何をすべきか

2025/04/01

この記事をシェアする

株式会社hozemiの上田栄彦です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。

今日は「お客様が亡くなったときに保険募集人が何をすべきか」についてお話しします。

生命保険という商品は販売する時は当然に保険金や給付金支払を想定して提案するものですが、生命保険募集人という仕事は実際に販売してから納品(保険金支払)するまでには一般的には数十年かかり、ほとんどのお客様に保険金を払わずに退職するという特殊な仕事です。

ある保険会社では、1人の募集人が退職までに保険金を支払うのはお客様のうち5%しかないというデータまであるそうです。

そのため若い募集人の方々は、まだ実際にお客様が亡くなられるという場面に立ち会ったことがない方も多いと思います。

いざというときに、何をすればいいか分からないという声もよく聞きます。

私は相続と事業承継を専門にしており、高齢のお客様も多く、信託銀行時代から通算で40名以上、年間で2〜3件の相続、つまり死亡保険金の請求に立ち会っています。

今もまさに相続手続のサポートをしているお客様が3世帯あります。

今回はそうした実体験に基づいて、お客様が死亡した際に現場でどう動くべきかを整理しました。

1. 最重要事項:まず真っ先に伝えるべきこと

訃報の連絡を受けたら、まず真っ先に伝えるべきことがあります。

それは「この度はご愁傷様でございました」というお悔やみの言葉です。

LINEやメールで連絡をもらう場合も多いと思いますが、その場合は「この度のご不幸に際し、心よりお悔やみ申し上げます」といった文面を入れるようにしましょう。

この一言が自然に出るかどうかは人の死に関わる仕事をしていること、そしてご遺族をサポートする仕事をしているという点で最も大切なことです。

2. ご葬儀の確認と、伺うかどうかの判断

その後、ご葬儀の日程を確認します。

私は基本的にご葬儀には伺う方針です。

葬儀には通常通夜・告別式が連日であり、亡くなった当日または翌日から通夜、告別式が多かったのですが、最近は葬儀場の都合などで1週間以上空くケースも増えています。

服装については調べればすぐに出てきますが、通夜はTPOをわきまえた落ち着いた服装で行きましょう。

参列する際はお香典を包みましょう。香典の金額は色々な考え方がありますが、少なくとも1万円は包む方が良いと思います。

それから特に気をつけていただきたいのが「香水」です。普段から香水を使っている方もご葬儀の場では控えること。

匂いに敏感なご遺族にとって、不快な印象を与えてしまう可能性があります。

保険募集人は他の営業職と比べて華美な格好、そして強い香水を振る方が多いです。ご葬儀の主役は募集人ではありませんので、ご遺族に不快な思いをさせないよう香水は控えましょう。

ちなみに私はいつ何時ご葬儀が起こっても対応できるよう事務所に黒いネクタイを用意してあります(信託銀行時代の教えです)し、普段から香水は絶対に使いません。

また故人との関係にもよりますが、葬儀には弔花(ちょうか)も出した方がいいでしょう。いわゆる「供花」とも呼ばれるお悔やみの花です。

これは必須ではありませんが、お付き合いの深かったお客様であれば、出しておくことでご遺族に喜ばれるケースが多いです。

取引先としての誠意や、契約だけでない関係性を示す意味でも、有効だと思います。

3. 死亡保険金の案内はタイミングに注意

ご遺族は、精神的にも肉体的にも非常に疲弊している状況です。そこに「保険金の手続きを早く」と押しかけてしまうと、むしろ逆効果になりかねません。

ただし葬儀費用を保険金で支払いたいという方もかなり多くの数の方がいます。

葬儀で数百万の支払が発生することもあり、故人の銀行預金から支払うことはできないため生命保険の即日支払サービスを使用して給付するケースも数多くあり、こちらは契約時点から契約者や受取人に対して事前に説明しておくことが重要です。

4. ご葬儀後のフォローとお線香

ご葬儀が終わった後、相続の手続きに入っていきます。

その前に可能であれば仏壇に手を合わせに伺うことをおすすめします。

このとき、百貨店の仏具売り場で売っている「お線香」を持参するとよいでしょう。金額の目安は5,000円程度。

大きな会社の社長など社会的地位の高い方であれば1万円程度のものを選ぶこともあります。

お線香の香りは迷ったら「白檀(びゃくだん)」などが無難です。嫌がられることはまずありません。

5. 相続手続きのサポート体制を整える

保険金の請求が終わった後、相続の手続きも必要になります。

ご遺族の方は「何をすればいいか分からない」と不安を抱えているケースが多いので、保険募集人としてその部分もサポートする姿勢が大切です。
ただし、こちらからガツガツ行かないこと。

初七日や四十九日といった節目を待って、「皆さん四十九日が明けてからご説明に伺っていますが、いかがですか?」と丁寧に伺うのが良いでしょう。

その上で訪問し相続税がかかりそうであれば税理士の紹介を行う、名義変更手続きが必要であれば司法書士や行政書士を紹介するといったサポートを行います。

6. 最後に:我々の本当の役割とは

保険契約を預かるのはスタートです。

本当の意味でのゴールは、お客様が亡くなられたときにしっかりと保険金を届け、ご家族に「あなたが担当で良かった」と思っていただくこと。

相続の相談にも対応し、「この人がいてくれて本当に良かった」と言われる存在になることこそ私たちが目指すべき姿だと私は思っています。

そして『死に携わるビジネス』についてさらに言及すると、理想の担当者になるという綺麗事だけでこれを言っているわけではありません。

相続や死亡保険金支払の際に信用を得ることで新たなビジネスに繋がることを、我々は忘れてはいけません。

何が言いたいのかというと、『保険金の一部は新たな保険料=売上になる』ということです。

我々は金融マンであり保険屋であり営業マンです。

保険金として支払われた大きなキャッシュフローをスルーするのは、営業マンとしての私の価値観からするとナンセンスだと思っています。
※異論があることは承知しています

私が相続ビジネスを事業の中心に据えているのはこれが理由です。

大きな金額が動くこと、保険金支払のタームが早いこと、そして支払われた保険金が新たな保険料となるからです。

これを取りこぼさないためにもお客様の死に目に失礼のないよう、お役に立てるよう全力で振る舞うことが大切だと思います。

不謹慎と言われるかもしれませんが、私は新卒から16年間相続ビジネスをやってきましたし、保険屋が人の死をビジネスとすることを否定してはいけない、肯定的に受け入れるべきと思っています。

多くの保険募集人にとって保険金支払をする機会はほとんどないかもしれませんが、相続の現場ではお客様が亡くなることは日常茶飯事です。

人は必ず死にます。絶対に死にます。人の死に特別な感情はあれど、特別な意味はありません。

必ず来る顧客の死に対して我々は何ができるのか。

それを現実的に見据えて準備しておくことが、我々がプロとしてやるべきことではないでしょうか。

以上です。

「お客様が亡くなったときにどう動くか」は、まだ経験の少ない若手の方にとってはイメージしづらいかもしれません。

ですが、そこまでを想定して普段のご契約を預かっていくことで他の募集人との圧倒的な差がついてきます。

ぜひ一度、担当しているお客様を思い浮かべながら、ご自身の動きをシミュレーションしてみてください。

この記事をシェアする

Offical LINE

保険募集人・相続コンサルタントが押さえておかなければいけない知識やノウハウ、法改正や旬な時事ネタなどのニュース、hozemiのイベント情報をOffical LINEよりお届けしております。
また、今LINEにご登録いただきました方には、以下の特典動画及び資料をプレゼントしております。
是非ともこの機会にご登録ください。
※特典に関しては、予告無く変更する場合がございます。ご了承ください。

FPナレッジ岡田様対談動画

株式会社hozemi代表取締役上田栄彦と保険業界でも屈指のメルマガ配信者 株式会社FPナレッジ岡田様の対談動画

マインドセットセミナー

「生命保険が売れ続けるためのマインドセット」セミナーの一部を特別公開

活動管理・計数管理

活動目標を定点観測し、振り返りと軌道修正を細かく行うために必要な視点の一部を特別公開

全 動画21本

詳細・登録はこちらから