hozemiの上田です。保険営業に役立つコラムをお送りしています。
今日は「お客様が感動する情報提供テーマ5選!」ということで、お話をしたいと思います。
保険商談をする上で、保険の話だけで終始しても良いのですが、実は保険以外のライフプランに関連する話(保険の周辺、隣接業界の知識)
そこから攻めてお客様の信用を得るという戦略が非常に有効です。
TOTやCOTのパフォーマンスが高い人たちは保険以外の分野で専門性を持って、お客様の信用を得てから保険の提案に進むというアプローチをする方がかなりいます。
今日は彼らがお客様とどんなことを話しているのかも含めてお話ししたいと思います。
今日お話しするのは、
- 個人のお客様に響く話が3つ。
- 法人のお客様に響く話が主に2つ。
合計5つのテーマです。
特に個人のお客様への3つの話というのは、社長さん個人に対しても情報提供できると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 資産運用(特に債券投資)
まず1つ目は「資産運用」です。
『当たり前でしょ』
『改めて言われるまでもない』
と思う方も多いと思います。
読者の皆さんのお客様はおそらくインデックス投資やオルカン、ナスダック、米国株といったキーワードを主軸とした投資を行っている、あるいは皆さん自身がそうした内容をレクチャーしている募集人の方も多いのではないでしょうか。
そこだけにとどまらず、資産運用についてはもう少し視点を広げてお話しされたほうがいいと、私は考えています。
債券投資の重要性
ではどんな話をするべきかというと『債券投資』についてです。
お客様の中には株式100%で投資をされている方も多いかと思いますが、本来、投資の世界では“伝統的資産”と呼ばれるものがあります。
それが「株式」と「債券」です。(厳密には国内株式、外国株式、国内債券、外国債券の四資産)
伝統的資産にもかかわらずサラリーマン層や資産形成層の中で、債券運用をしている人はそれほど多くないのが現実です。
というのも、過去16年間、リーマンショック以降、米国を中心とした先進国株式は上昇し続け、債券のパフォーマンスを圧倒していました。
またコロナ禍以降ここ5年ほどは、債券投資の主役でありインデックスでもある米国債は価格が大幅に下落(金利は上昇)しており、『債券運用で勝った』という人はほぼ皆無でしょう。
その影響で債券投資は注目されず、インデックス投資ブーム、NISAブームでも米国株が中心となっています。
ところが今アメリカでは金利が上昇(債券価格は下落)しており、債券投資は非常に魅力的な選択肢となってきています。
もちろん皆さんの中には、一時払保険をご提案していて「債券の話は既にしているよ」という方も多いでしょう。
そもそも生命保険というのは「債券の派生商品」です。
養老保険、終身保険、長期平準定期といった解約返戻金がある保険商品は、典型的な債券派生商品です。
だからこそ生命保険を販売する立場としても、債券の基本的な知識を持ち、お客様に説明できるようにしておくことが重要だと思います。
お客様が知らない債券の基礎知識
実際サラリーマンのお客様は債券投資についてあまりご存じない方も多いです。
たとえば、
「債券を償還まで保有すれば、発行体がデフォルトしなければ額面で返ってきて、その間に金利を受け取れる」
という基本的な仕組みもご存じない方が少なくありません。
私たちにとっては常識のような話でも、お客様にとっては新鮮な情報であることも多いのです。
また、債券は一般的に1ロット10万ドルや30万ドルといった高額な単位でしか購入できないこともあり(銘柄によります)、機関投資家や富裕層向けの商品でもあります。
そのため多くの銘柄は一般の個人投資家が手の出る商品ではありません。
とはいえ、「投資信託の債券ファンド」も存在します。
こうした情報を丁寧にご案内することで、
- 生の債券を直接買う
- 投資信託の債券ファンドを買う
- 生命保険の一時払商品(市場価格調整があるなど、債券と似た動きをする)を買う
- 平準払の終身、養老保険を買う
という、4つの選択肢を明確に説明できるようになります。
※保障の提案であれば後半2つですが、保障と資産形成を兼ねてという話であれば前半2つも話した方が良いと思います。
そのうえで、お客様にとってどの手法が適しているのか一緒に考えること。それだけで非常に感謝されますし、結果として一時払商品の成約にもつながると思います。
富裕層の債券投資動向
実際に富裕層はこの2年間、長期の債券を途方もない規模で積極的に買い進めています。
お客様から聞いて把握しているだけでも、ここ2年で私のお客様方が債券を購入した金額は合計で30億円以上にのぼります。
「富裕層はこの2年間は債券を買っている」という事実を、ぜひお客様にも伝えてみてください。
米国株式しか知らないようなお客様に対して、債券の話や株式との関係性、金利と債券価格の関係といった情報を是非提供してみてください。
喜ばれると思います。
2. 不動産(自宅)
2つ目のテーマは「不動産」です。
ここで言う不動産とは自宅のことです。
これからマイホームを買おうとしている人や、すでに持っている家を買い替えようとしている人は少なくありません。
そんな方々のライフプランを預かる立場として、私たちが提供できる最も強い情報は何か。それは、「不動産に関する情報」だと私は考えています。
保険でもなく、資産運用でもない。
不動産です。
人生最大の買い物「不動産」の重要性
なぜかというと、結局のところ人生で最も大きな買い物は不動産だからです。
保険は失敗しても解約できます。
特に、掛け捨ての保険であれば解約して終わりですし、途中で減額もできます。
資産運用も同じで、投資信託の積立などは、途中で間違いに気づいてやめたとしても損失は限定的です。
仮に20〜30%損しても、ダメージはまだコントロールできます。
しかし、不動産だけはそうはいきません。
変な物件を買ってしまったり、思わぬトラブルに巻き込まれた場合、そう簡単には売れません。
しかも、売却時には高額な仲介手数料がかかりますし、購入時も登記費用や登録免許税、不動産取得税など、諸々のコストが重くのしかかります。
だからこそ、
「どんな物件がどこにあって、どのくらいの価値があって、築何年だとどうなるのか」
「30年後に売るならどれくらいで売れそうか」
といった実勢価格の情報は、お客さんが本当に知りたいことなのです。
不動産情報の提供による信頼獲得
こうした情報を語れるFPや保険営業がいたら、それだけで信頼を得られます。
もちろん、いきなり全エリアを押さえるのは難しいですが、たとえば東京都内だけとか、自分が普段活動しているエリアだけでもしっかり調べておくと、お客さんにとって非常に頼りになる存在になります。
自宅購入の相談では、住宅ローンの頭金や金利だけでなく、エリア選びや物件の特性についても質問されることが多いです。
「どのエリアが良いか」
「築年数はどれくらいまでOKか」
といったことまで対応できると、お客様からの信頼感はまるで違います。
実際、私自身もこの情報を提供してとても感謝された経験があります。特に高額所得者層にとって不動産の話はとても重要で、深く関心を持たれます。
不動産の情報は信頼を得るための強力な武器になると実感しています。
3. 住宅ローン
3つ目は、住宅ローンです。
皆さんは、不動産購入時に住宅ローンのシミュレーションをよく依頼されると思いますが、ご存知の通り不動産という大きな買い物の裏側には、必ず融資があります。
その融資について詳しく知っておくことは、お客様からの信頼獲得にも大きくつながります。
変動金利と固定金利の現状
特に、最近は変動金利が大きく上昇している一方で、実は固定金利にする人が非常に増えています。
この15年間、銀行の変動金利は下がる一方で、上がることはありませんでした。
そのため住宅ローン=変動金利一択という常識が銀行員、FP、お客様の間でも共通認識として広まっています。
ところが2024年9月、短期プライムレートが17年ぶりに引き上げられたのを皮切りに変動金利がの適用金利がどんどん上昇しています。
そして現在では購入時に最初から固定金利を選ぶ人もいれば、変動から固定へ借り換えするケースも増加しています。
「固定金利って高いんじゃない?銀行で2.5〜3%とかでしょ?」と感じる方も多いかもしれません。しかし注目すべきは銀行の全期間固定や期間固定ではなく、フラット35です。
フラット35は、皆さんご存知と思いますが住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、最長35年の全期間固定金利型住宅ローンです。
特に、今の市況では、借入期間が15年〜20年以下のフラット35の金利が大変注目されています。
すでに、住宅ローンを抱えるお客様の中でも変動金利で1%を超えている人が多数出てきている状況です。
こうした中で、数ヶ月ごとにじわじわと金利が上がっていくことに不安を感じているお客様は、非常に多いはずです。
もちろん、日本の金利が今後どこまで上がるかは分かりません。ただインフレが続く以上、金利は上昇傾向にあると見た方が自然です。
だからこそ、今のうちに固定金利に切り替えて上昇リスクを回避するという動きが実際に増えているのです。
昨年(2024年)比で、フラットの取扱件数が数十倍にまで伸びているそうです。
差別化できる情報提供のポイント
住宅ローンの相談では、
「どの銀行の金利が安いか」などは、正直お客様自身が調べるか、AIに聞けば分かってしまいます。
そこに差別化要因はありません。
大切なのは少し踏み込んだ情報提供ができるかどうかです。
誰でもアクセスできる情報ではなく、調査が必要な実用的な情報を、お客様の立場でわかりやすく整理して伝える。
そこに価値があります。
そして、「変動と固定のどちらが良いか?」という問いに対しては、あくまで判断するのはお客様自身であるべきです。
私たちFPや募集人の役割は、「変動の方がいいですよ」「固定の方が安全ですよ」と結論を押し付けることではありません。
その判断のために、正確でわかりやすい情報を中立の立場で提供することだと思っています。
4. 社会保障(法人向け)
4つ目のテーマです。
ここからは法人マーケットについてお話しします。
まず、法人の経営者に対して情報提供すると喜ばれるテーマは「社会保障」、つまり厚生年金と健康保険、いわゆる「社保」の法定福利費に関する情報です。
法定福利費の増加と経営者の危機感
このテーマは、以前のコラム(前々回)で「社会保障の大改革」についてまとめたものがありますので、詳しくはそちらをご覧いただきたいのですが、今回は概要だけお伝えします。
(参考)2025年の「公的年金の大改革」について分かりやすくまとめてみました!
その上で募集人が考えること、やるべきこととは?
https://hozemi.co.jp/column/2025-07-01/
ポイントとしては、保険料負担が上がるという点です。
これは、法人と経営者自身を含めた労働者の労使双方のコスト増であり、また保険料が上がることに加え厚生年金や社会保険の対象者が広がることになります。
つまり、法人にとっては人件費、特に法定福利費が大きく跳ね上がってしまう可能性が強いという状況です。
これは、すでに制度として決定しており、来年から施行される予定です。
まだ耳に入っていない経営者も多いので、このタイミングで経営者に対してこうした情報を提供することが非常に重要です。
実際に「じゃあどうすればいいの?」と聞かれる場面もあると思いますので、税理士や社労士とタッグを組んで対応することが有効です。
お客様がもともと関わっている税理士や社労士と一緒に対応しても良いですし、自分の信頼できるパートナーと連携して、コンサルティング的に支援していくというのも一つの方法です。
実際、私も今日訪問したお客様——従業員が70名ほどいらっしゃる法人様——にこの情報を提供したところ、本当に危機感を持って耳を傾けてくださいました。
「どうしたらいいか考えるので、ぜひ手伝ってほしい」とご依頼いただき、次回の訪問時に提案をまとめて持って行く予定になりました。
このようにお客様の信用を得ていくことこそが、法人を担当する保険募集人の大きな役目だと感じています。
5. 採用戦略(法人向け)
最後の5つ目は「採用戦略」です。
結局のところ、経営者が気にされるのは「人・物・金」です。ヒト・モノ・カネ。
4つ目の社会保険の話は、“金”の部分です。
そして我々が売上やモノに関して直接的な貢献ができるかというと、できる人もたまにいますが、それが得意な人はあまり多くありません。
たとえばビジネスマッチングをバンバンやるとか、新しい事業を一緒に考えるとか、そういった経営コンサルのような役割を担っている募集人は、実はそれほど多くない。
どちらかというと、募集人が得意なのは「人」と「金」の部分だと私は思っています。
採用成功事例の共有
この「採用戦略」は、まさに“人”に関するテーマです。
これについては、我々も情報提供が可能です。なぜかというと、他社事例を共有できるからなんですね。
たとえば、自分が担当している企業の中で、採用戦略がうまくいっているところや、採用に本気で取り組んでいる会社の実例を、他の企業にも伝えることができます。
実際に「この会社はこういう施策で採用がうまくいっている」「こういう制度を取り入れたことで離職率が下がった」といった話は、非常に参考になります。
さらに、採用戦略の一環として、福利厚生制度に生命保険を活用している事例もあります。たとえば、退職金制度としての保険活用や、医療保障があることで採用に有利になったという話です。
このような成功事例があれば、ぜひ他の企業にも伝えてあげてください。
仮に、自分の顧客にそういった事例がなかったとしても、保険業界の仲間内――特にCOTやTOTなどで活躍している先輩方の中には、福利厚生を武器に採用支援をしている方もいます。
そういった先輩方に、しっかり頭を下げて教えてもらい、自分の知識として蓄積し、顧客に提供する。これをやると本当に喜ばれます。
まとめ:お客様が本当に求める情報と保険販売の戦略
以上、
- 資産運用
- 不動産
- 住宅ローン
- 社会保障
- 採用戦略
の5つの情報提供テーマでした。
これらは、保険に直接関係ないように見えるかもしれませんが、実際には顧客が保険よりもずっと求めている情報だったりします。
最近つくづく思うのですが、そもそもお客様は保険にそれほど興味がないんですよね。「保険に入りたくて来ました」という人はほとんどいません。
実は我々募集人は、自分が顧客の買いたくないものを提供していることを素直に認めてしまえば、ビジネスする上で非常に強くなることができます。
まずはお客様が「欲しい」と思う情報、関心のあるテーマを整理し、提供して気に入ってもらう。
その上で「本当は入りたくないけど、よく考えたら必要だから、あなたがそう言うなら」
と保険に加入してもらう――そういう流れをしっかり作る必要があります。
お客様自身は加入に前向きではないかもしれませんが、実際には生命保険は世の中にとって、個人・法人問わず、やはり必要なものです。
だからこそ保険をきちんと販売するためにも、まずはお客様が本当に必要としている情報を自分の中にしっかり蓄積しておくべきだと思います。
ぜひ、今回のようなテーマで情報提供を試してみてください。





